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2017年05月23日(火)

樹木医活動を体験し、難しさを知る。

美濃市下河和の雨霜神社、この神社は州原神社と同様に歴史ある神社です。

この神社境内のイチョウが調子が悪いため、美濃市教育委員会が樹木医会岐阜県支部に診断などを依頼され、その調査に森林文化アカデミーのクリエーター科学生も数名参加させてもらいました。

このイチョウは幹部が台風か、落雷か何かの影響で折れているようで、冬の落葉期にドローンで上空からの調査をします。

今回は音波で非破壊探査するPicusを利用して、幹内部を探査します。

幹の内部探査と同時に、土壌の調査も実施します。土壌は堅さや栄養分を見るだけでなく、最も重要なのは根系分布、特に細根の状況把握です。

ここは鉄ピンが刺さらないほど土壌が硬い。固結した状態でした。

イチョウの幹に音波を発信、受信するための鉄ピンを打ちますが、なんとそこにはサルノコシカケが。

 

サルノコシカケ科のキノコは木材腐朽菌です。これは大変!!

次に、幹の形を特殊なキャリパーで測定します。

なんとこのキャリパーは軽自動車一台分の価格で、ブルートゥースでパソコンにデータが送信されます。

最初に地上50cmのところで、鉄ピンをハンマーでたたきます。その音波を各受信部(17箇所)が受け取って、その音波速度によって腐朽部を推定するのです。

ハンマーでたたく毎に、どのように音波が伝わり、音波状況はどうなのかをパソコン表示してくれます。

画面の右側に放射状に伸びているのが、打撃音が飛んで受信された様子です。

多くが樹木医が見守る中、各ポイントを順番に打撃して、それらを総合させて図を描くのです。

これが地上50cmにおける幹断面の解析図です。

青い部分や赤い部分は腐朽している可能性が非常に大きいか、空洞になっている部分を示しています。

なお、それから100cm上の150cm部分のPicus解析では腐朽は表面に一部あるものの、健全な状態であるといえました。

続いて、土壌調査です。

幹から2m毎に、8方向の土壌を掘削して、固結状況、土壌構成、根系状況を把握していきます。

神社の拝殿近く、ここでも根が出てきますが、周辺にはスギやムクノキなどの根も来ています。

根が乾かないように、水を掛けながら、慎重に調査していきます。

さて、今回は樹木医会岐阜県支部の調査に参加させて頂いたのですが、将来、今回参加した学生から樹木医が生まれる可能性もあります。引き続き、ドローンの調査にも参加しようと誓って、調査を終えたのです。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。


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