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2016年07月25日(月)

森林獣害授業で植林地の防除の難しさを実感。

「森林獣害」後半授業が7月7、8日の2日間で行われました。

今回の授業では、県森林研究所岡本専門研究員を講師に招き、獣による森林被害の実情と防除法を現場視察、実習を交えて学びました。

1日目の午前中は座学。県内におけるシカ、クマ、ウサギ等の生息状況や生態、被害の見分け方や防除について、詳しく説明を受けました。

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午後は、アカデミーに隣接する森林研究所で、様々な防除資材の説明を受けました。耐久性の高い資材は重量もあり、資材の運搬だけでも相当の労力を要することが良くわかりました。IMGP3644

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その後、演習林に移動し、防除ネットを設置した植栽地の状況調査を行いました。植栽地を注意して観察すると、周辺に足跡やフンが見つかり、防護ネット内側の植栽木も食害されていることがわかりました。
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早速、ネットの設置状況を点検すると、倒木や落石による支柱の折損やネットの倒伏、下刈りによるネットの欠損が見つかりました。丈夫なステンレス線入りネットも草刈り機にはひとたまりもなく、50cm長の大きな穴も見つかりました。面的な防除方法として有効な防護ネットですが、小さな穴が一つでもあけば獣は侵入できます。メンテナンスは欠かせない作業です。

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続いて、単木防除手法としてツリーシェルターの設置を実習しました。設置したのはネットタイプで、植栽木にネットを巻き付け、ストラップで支柱に固定します。一見、簡単そうですが、地盤が固くて支柱が入らなかったり、ネットの巻き付けに手間取ったりと、思ったより時間を要します。

 

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2日目は、郡上市大和町、八幡町の植栽地を視察しました。大和町の現場では、食害被害の簡易調査方法を学びました。ここは昨年秋の植栽地で防護対策のされていない現場です。調査の結果、苗木の80%近くがシカやウサギの食害を受けていることがわかりました。このまま食害が続けば、盆栽のような樹形になり、枯れるものもあるでしょう。今後、何らかの防除をすべきと診断しました。

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シカの生息地はヒルの生息地でもあります。この現場でも数名が吸血被害にあいました。ちょうど良い機会ということで、授業担当の伊佐治先生がヒルの観察を兼ねた、ヒル除け剤や虫よけ剤の比較実験をしてくれました。A4用紙の上に薬剤で円を描き、その中にヒルを入れてみます。さすがヒル除け剤は効果てきめん。円から脱出できたヒルはいませんでした。一方、虫よけ剤も、散々苦しんだすえ、何とか脱出しましたが、相当の忌避効果が確認できました。

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午後は、八幡町に移動し、ツリーシェルターを設置した植栽地を視察しました。 白いツリーシェルターは、遠目で見ると墓標ようにも見え、とても印象に残る景観でした。シカの食害から守られるとはいえ、窮屈な生活を強いられる苗木達には同情してしまいます。

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その後、岡本講師、伊佐治先生から、調査で使用する無線機やGPS、双眼鏡について解説を聞き、現場を後にしました。

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以上報告 原島でした。

 


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