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2025年10月06日(月)

木のおべんとう箱展 2025 製作レポート④

2025年10月3日(金) 4日 (土) 5日 (日)の3日間、美濃市うだつの上がる町並みで開催されるミノマチヤマーケットと同時開催で「かたちでつつむ 木のおべんとう箱展」と題して、木工専攻の学生4人が製作した弁当箱の展示・販売いたします。 (※ミノマチヤマーケットの開催日は10月 4日 (土) 5日 (日)のみとなります。)

4人の学生が製作したお弁当箱はどんな想いで作られたのでしょうか、それぞれにレポートしてもらいました。

 

「森と水面」

新しい商品のデザインは、一見すると簡単そうに思えます。でも、ただ「かっこいいものを作ればいい」というわけではありません。特に販売を前提に複数の商品を作ろうとすれば、考えるべきことは本当にたくさんあります。

たとえば使う木材にしても、硬さや加工性が最適なものは何か、岐阜県内で手に入りやすいものなのかどうかを考える必要がありました。また、商品を作るために最適な方法は何なのか、その方法を実行するための時間は十分にあるのか、といった点も大切です。
さらに、見た目の良さだけでなく、お客様にとって安心できる仕上がりにするにはどうすればよいのか。そうしたことを踏まえる必要があります。

 

 

菓子箱は2つのデザインを作りました。箱の身には針葉樹のヒノキと 広葉樹のホオノキ、蓋にはどちらもヤマザクラを使用しています。​

身は無垢材のブロックから彫り、削り、研磨し形作られています。 内側には丸みをつけて、角のない洗いやすい形になっています。塊から削り出されているので、自然な木目を楽しむことができます。​

 

各商品は一貫性を持ち、お客様にとって高品質である必要があります。

​同じ形の製品を複数作るためには、それぞれの工程に応じて、「治具」を作る必要がありました。​

「治具」とは部品の位置を合わせたり固定をしたりするための特別な工具です。治具を作るのも時間がかかりますが、数を多く作る場合は一つ一つ加工するよりも結果的に速く作業をすることができます。​​

​触り心地の良い滑らかな表面を作るためにノミで「森」と「水面」の模様を慎重に彫り込む作業をしました。また、漆の層を一つ一つ丁寧に塗り重ねました。​

丸いノミで彫ることを学びながら、蓋のデザインを試行錯誤しました。 最終的に美濃市周辺の豊かな自然を反映した模様にしました。長良川の水面と美濃市の森をイメージしています。​​

蓋は身の木材の色と合わせた色漆で塗りました。色漆を塗った後、軽くサンディングすると「森」と「水面」の模様が漆の伝統技法である「根来(ねごろ)」のように表われました。

研究、設計、試作、製造のプロセスには長い時間がかかりましたが、非常に学びの多い経験となりました。​

 

失敗するたびに、私はいつもこう心に留めています:「七転び八起き」。 ​

 

使う人が一生使いたいと思う製品を目指して製作しました。​

おべんとうばこ展でご覧いただけることを楽しみにしています。

 

 

森と木のクリエーター科 木工専攻2年 ベケット リンド

 

 

 

おべんとう箱の製作過程などInstagramでも発信しています。 

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