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2025年09月10日(水)

地鎮祭がおこなわれました(自力建設2025「紡木人」)

 令和7年9月8日、暦では立秋を過ぎているものの、まだ残暑厳しい中、令和7年度自力建築「紡木人」の地鎮祭がおこなわれました。

 この日は大安で、朝から快晴すぎて暑いくらいでしたが、粛々と神事は執り行われました。

 思えば、この日を迎えるにあたり、これまで幾多の試練を乗り越えてきたであろうかと、司会をしながら走馬灯のように、この5月からの苦闘が脳裏をよぎってきます。

 思い出すだけでもこんな事がありました。

自力建設の構想

 チェーンソー練習場って何?というレベルから始まり、アイディア出しから、CADやスケッチアップでの図面作成やら模型作成やらに大苦戦

全学生・教員を前にしたプレゼンテーション

 前職で多人数の前で説明等を行う機会はありましたが、はるかに緊張しました。

・基本設計~実施設計

 再びCADでの図面作成やら構造計算やらでしたが、なにせ「どのように組み立てるのか?」という知識が全然なく、これでいいのか悪いのやら・・・と疑心暗鬼になりながら、とにかく手を動かしていました。

・地盤調査(スウェーデン式サウンディング試験)

 Maxで100㎏の重りを貫入ロッドにセットして、固い地面を相手にひたすらハンドルを回し続けました。

製材作業 

 灼熱の加工棟、製材棟で、桁材やら柱材等をつくるため、ひたすらモルダーかけをしておりました。「出来た」と思ったけれど、材の直角がうまく出てなかったり、“反り”が残っていたり、また材の管理(必要量はどれだけ?今出来ているのはどれだけ?それはどこにある?製材する材はどこにどれだけある?等々)で頭が沸騰することたびたび・・・

芝生の育成

 地面の遮熱対策として、建設予定地に芝生を植える事となり、木製のパレットを作成し土を盛り、“ランナー”と呼ばれる、根がついている芝の植栽を行いました。有志が集まり朝晩水やりをして頂き、今では立派に育っております。

大工合宿

 東濃ひのき製品流通協同組合様のご協力のもと、まずは“墨付け”を行いました。理屈はわかるものの、なかなかうまくいかずで、建物は左右対称だから、右端の柱と左端の柱は同じ墨付けになるはずなのに、両方を合わせてみると「あれ?合わない?」なんて事が連発。

 こうした苦難を経て、まだまだ大工合宿は続きますが、どうにか工事着手目前までこれた。という事で、ただただ感慨無量です。

 さて当日ですが、地鎮祭は確か自分の家を建てたときにやったな~くらいで、何を準備したらよいのかよくわからずな状態から、とりあえず過去の地鎮祭の写真やらネット情報から得た知識から、なんとか恰好をつけることが出来ました。

 当日出席いただいたのは、アカデミーの副学長様、施主である林業専攻の杉本先生、木造建築コースの先生方のほか、同コースの2年生の方々や、話を聞きつけた他専攻の学生の方々も来てくださり、思いのほか多くの方に来ていただきました。この場をお借りして御礼申し上げさせて頂きます。

 この中で特に印象的だったのが、神主役を快く引き受けていただいた林業専攻生徒の吉田さんで、お願いした祓詞奏上の文言を、何も読まず声高らかに述べていただき、そのあとの四方祓い、刈初の儀、穿初の儀、玉串奉奠などの儀式も全く滞りなく、粛然と遂行していただき、これにはお願いしておいてなんですが、ここまでちゃんとやってくれるとは!とビックリしました。

 最後に、まだまだやるべき作業は山積しておりますが、これからも事故などなく、最後まで無事に施工できればと思っております。

【木造建築専攻1年 髙木始】