木工専攻
卒業生の進路

吉田 理恵

中学校教員からアカデミーを経て、人と木をつなぐNPOを立ち上げ運営

プロフィール

出身地:岐阜県関市

職場:NPOmusubi(百年公園レストハウス内)

   090-7910-5178  eir1.1nok50.68@gmail.com

アカデミー入学前の学歴や経験:岐阜県公立中学校で国語の教員として約10年勤務、アカデミーでは木工専攻


質問1)アカデミーに入学を決めたきっかけは何ですか?

 育児休業中に美濃市の子育て支援ボランティアとうだつの上がる町並み観光案内ボランティアをしていました。子育て支援の方は同世代の人たちとの交流になり、観光案内ボランティアの方は自分の親世代、或いはその上の世代の方との交流の場でした。その中で、二つの世代に交流が少ないことを実感し、でもそれが求められていることを体感しました。

 また、自分の子ども達が観光案内ボランティアの皆さんや、観光客の方にまで可愛がっていただいてる様子を見て、「子どもの健やかに成長には多くの立場・年齢の人たちと関わることが重要である」と感じ、どうしたらそれを実現できるか方法を模索していたところ、子育て支援ボランティアの活動場所「みの赤ちゃん木育ひろば」の監修をしていらした松井教授にお声がけ頂き入学を決めることとなりました。

 

質問2)アカデミーの学生生活で印象に残ったことは?

 学生室でのおしゃべりです(笑)アカデミーでは学生の年齢も幅広く、またそれまでの経歴も多岐にわたります。エンジニア科の学生さんたちと合同・共同で行う授業も興味深いものでした。授業に関すること、卒業後や仕事に関すること、自分のプライベートなことも、信頼のおける仲間と心行くまで語り合った時間はとても充実していました。仲間から𠮟咤激励を受けたり、一人一人が持っている専門的スキルからアドバイスをもらったり、時にそっとしておいてくれたり…。たった2年間でしたが出会えた仲間は一生の宝だと思います。

 在学中に立ち上げたNPOmusubiという団体は同期の仲間たちを中心に13名の団体となり、現在の仕事に繋がっています。

質問3)今の仕事のやりがいは何ですか?また、今の仕事を選んだ理由をお聞かせいただけますか?

 今の自分の仕事は何と説明すればいいのか?子どもたちへの説明に苦しむときがあります(笑)一つは「ぎふ木育推進員」に任命頂き、木育教室に指導者として行かせて頂いています。昨年は中国での木育教室の講師もさせて頂きました。

 一方で、NPOmusubiとしては、木育に特化した教育プログラムの開発に取り組んだり、「木のものづくりコミュニケーションスペース」の運営や、木に関することで困っている人たちと作り手を繋げたりする活動もしています。

 正直言うと現実問題…つまり目先の収入のため学校現場に戻ることも考えました。しかし、学校現場ではできなかったことをやるために人生の軌道を変えたのだから、前が見えなくて苦しくても、やれるところまでやってみようと今の活動をしています。アカデミーの先生のご支援や仲間の応援が背中を押してくれています。学校現場に戻れば中学生だけにしか向かいませんが、今の仕事は赤ちゃんからお年寄りまで幅広い世代と関われること、木育関係者だけでなく、林業関係者、木工作家、行政の方など、本当にいろいろな方と関わらせて頂いています。

 新しい出会いが何より楽しく嬉しく、自分の人生がどんどん豊かになっていくことを感じています。その感謝の思いを「木育」という視点で私らしいやり方で多くの人たちに知って頂きたいと思って活動しています。

 

質問4)アカデミーの学びで役に立ったことは何ですか?

 川上(森の様子や林業)から川下(木材生産・流通・木育)までトータルに、また幅広い視点で学べたことです。植林や下草刈りに始まって製材工場から作家さんや職人さんまで、実際に体験し見聞したことで、私の目指す「人づくり」と「森づくり」を繋げて考えられるようになりました。木を育てて一人前にすることと、人材の育成には非常に共通する部分が多いと感じ、私なりの「木のものづくり」「木育」という考え方を構築するに至りました。教師という経験とアカデミーでの学びの賜物です。

 また先生方から専門的なことを学べたことはやはりとても役に立っています。どんな質問や疑問にもわざわざ調べなおして真摯に答えてくださる姿勢には、人として学ぶことも多かったです。そして、学んだ知識を実践する授業があり、更に深めることができました。卒業後、新しい分野を生業としていくための総合的な素地を作れたのではないかと思っています。

質問5)今の仕事で意識していることは何ですか?

 「木育の視点」と「仲間づくり」、そして自分も含めた「人材育成」です。

例えば一つのプログラムを作る時、それは体験者・スタッフ含め「気づき」になることか?「森」のために繋がることか?「木」の流通や誰かの仕事に繋がることになるか?を常に頭に置いています。

 特に、自分自身が誰かに「使いたい!」と思ってもらえる人材であるために研鑽を積むこと、プログラムや教材に「お金を払ってでも知りたい・欲しい」と思える価値を付加していくこと、そして困ったときには、関係者だけでなく色んな人に伝えてみることは実践的なところで意識しています。思いがけない広がりや繋がりが出てきて、それがいつしか仕事に繋がっていることもあります。

 木育関連のお仕事については、卒業後の現在もまだまだアカデミーの先生方や学生さんにも大変お世話になっており、相談させていただくことも沢山あります。里山を活用していた昔の日本人と山の関係のように、私もアカデミーから受けた恩恵を何かの形でアカデミーや後進の皆さんのためお返しできないか?そんなことも思いながらまだまだ東奔西走中です。

 

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