木工専攻
卒業生の進路

平木 寛

地域の材料を活かし、森と暮らしをつなぐ手作り家具を制作

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プロフィール

手づくり家具工房「Slow WOOD CREATE」を主宰

木の枝の自然な形と、繊細でかつ強靭な性質に魅せられ、それを活かしたものづくりに取り組む。木工の技を極めようと森林文化アカデミーに入学、森や木に関わるさまざまなことを学ぶ。在学中演習林でヒノキの枝に出会い、以後、美濃ヒノキの枝を主材料に、美濃和紙・柿渋・エゴマ油など、地域の材料を使ったロッキングチェア、肘掛け椅子などの手づくり家具を制作。


質問1)今の仕事内容を教えてください

アカデミー時代の恩師の工房の一画を借りて、卒業直後の2014年4月に手作り家具工房「Slow WOOD CREATE」を設立しました。当初は、ロッキングチェアや肘掛け椅子として、ヒノキの枝の曲りをそのまま活かしてどうやって美しい形にまとめ上げるか、厳しい荷重に耐えられる仕口をどうするかなど、試行錯誤の連続でした。現在は、お客様の使い方や体格に合わせた、オーダーメイドの手づくり家具として、お客様に提供しています。

 

 

 

 

 

 

質問2)今の仕事でキツいなと思うことと、やりがいを感じることを教えてください

値の張るものなので、注文を受けたお客様とは、デザイン、仮組、仕上げの段階で、話し合いをしたり試してもらったり、制作のプロセスにかかわってもらうようにしています。考えるデザインが中々まとまらないとき、ダメ出しを頂いたりしたときはきついですが、喜んで使って頂いたときは本当にやりがいを感じます。

 

 

 

 

 

 

 

質問3)今の仕事を通して社会にどんな貢献をしていると感じますか?

大きなことは言えませんが、美濃ヒノキの枝材は、縁があって、岐阜県美濃市片知地区で森林を守り育てる地域団体「山の駅ふくべ」から、「ぎふ証明材」として分けて頂いています。お客様に伝えることで、ヒノキの枝を媒介として、森林への理解を深めて頂くきっかけになればと考えています。また、「山の駅ふくべ」がサポートしている美濃市の下牧保育園で、「自分の暮らしの道具を自分でつくる」ワークショップを続けていますが、子どもたちや保護者が、ものづくりに興味を持ち、工夫する力を育む助けになればうれしいです。

 

 

質問4)森林文化アカデミーに入ったきっかけは?

アカデミーが主催する生涯学習講座に参加したことがきっかけです。近くに素晴らしい環境と専門的に学べる場があることを知ったこと、思ってもみなかった入学を家族から勧められたことで、決心しました。

 

 

 

 

質問5)アカデミーで得た学びは何ですか?

専門とする木工技術に加えて、森林にかかわる環境問題、文化など、これからの私たちの生活に直接関係する広い知識と体験です。SlowとLocalをキーワードに、「地域のヒノキの枝材を主材料に、手づくりで制作することで、加工や輸送にかかるエネルギーを節約するエコなものづくりを目指す」ことにしたのも、この学びからです。モノだけでなく、目指す姿勢を伝えることは、お客様との価値観の共有に役立つことを実感じています。

 

 

質問6)専門分野以外の授業やプロジェクトで、役に立ったものはありますか?

全講座が参加して、自分たちで考えて活動を進めるプロジェクトがありました。異なる専門分野・経歴の人とのコラボレーションで、思ってもみなかった活動が生まれました。これまであまり感じたことのなかった、人とのつながりのダイナミックさを実体験しましたが、それからは人のつながりを大切にして仕事を進めるようにしています。

質問7)アカデミー入学前の仕事が、今に活きていると感じることはありますか?

少し違いますが。子どもの頃に一生懸命工夫して、自分で木で遊び道具を作りました。そのことがその後の仕事の上で、新しいことに挑戦する姿勢や考える力として活きているのではないかと感じていました。今、ものづくりを仕事とするようになって、改めて確信となりました。

 

質問8)今の仕事をしていく上でのモットー、若い人へのメッセージは?

いつも何かを新しいことに挑戦してものづくりを目指すこと 丁寧に手を抜かない仕事をすること
失敗を含めて、いろいろな経験を重ねることは必ずその後の仕事の中で活きてきます。若い人には、結果を恐れずに新しいことにチャレンジしてほしいと思います。

 


連絡先

Slow WOOD CREATE  https://www.woodcreate21.com/