3 林業機械
最先端の林業のための設備
本学では、現地現物主義をモットーに実践を重視したカリキュラムを用意し、これらの授業に必要となる様々な施設や機械を揃え、現地で学ぶことができる実習授業を多く提供しています。林業機械を使った実習を紹介します。
チェンソートレーニング実習
チェンソーは伐採搬出作業を行う上では必要不可欠な機械。一人一台ずつ割り当て、整備から目立てまで責任もって行い、技術の上達を目指しています。チェンソーは樹上作業で用いるような20ccクラスの小さなものから、大径木の伐採で用いるような90ccクラスの大型チェンソーまで、様々なサイズ、メーカーのチェンソーを所有しており、作業によって使い分けをしながら実習を行っています。
タワーヤーダによる搬出実習
タワーヤーダとは、山からワイヤを使って降ろしてくる(集材する)機械です。トラクターの後ろに黄色の支柱(タワー)があるのでタワーヤーダと呼ばれています。道から最大で500mほどの距離を集材することが出来ます。演習林に設置し、伐採した木を搬出する実習を行いました(クリエーター科林業専攻と合同)。

チェコのメンデル大学製のタワーヤーダLAMAKOです。搬器にはオーストリアのマイヤーメルンホフ社のShelpaを使用しています。
スイングヤーダ、グラップル、フォワーダによる伐採搬出実習
演習林に毎年、1箇所皆伐地を設定し、スイングヤーダ、グラップル、フォワーダを使った伐採搬出実習を行っています。実習のうち、はじめの3日間は長野林大と共同で実習を行っています(クリエーター科林業専攻と合同)。

スイングヤーダで集材し、グラップルを用いてフォワーダに積込む作業を行っています
ハーベスタの運転実習
山から集材した木を一定の長さに切る機械です。先端にチェンソーが付いており、油圧でソーチェンを動かして丸太にカットします。測尺装置も付いており、自動的に材の長さを計測してカットする位置を決めることができます(クリエーター科林業専攻と合同)。

アカデミーでは機械をレンタルして実習を行っています。写真のハーベスタはアタッチメントがフィンランドのケスラー社製で、ストローク式と呼ばれる機構で材を送ります。
バックホウによる作業道開設実習
演習林内でバックホウによる作業道開設を行っています。幅員や規格を検討したうえで、測量を行い、支障木伐採~バックホウによる作業道開設まで行います。また作業道開設にあたり、転圧の重要さを勉強するため、森林研究所の研究員を講師として招き、転圧回数と締固めした土の強度について測定する締固め試験を行っています。

作業道開設実習です。演習林内で路線を設計し、開設を行いました。
集材機による架線実習
演習林で林業架線を架設して実習を行っています。岐阜では傾斜が急な施業地が多く、まだまだ林業架線が不可欠です。エンドレスタイラー式の架線を繰り返し架設する実習を行っています。

実習で使うミニ集材機です。
こちらでもアカデミーで所有する林業機械たちを紹介しています。