作り手としてのまず一歩「電動工具の基礎」
木工専攻と木造建築専攻の1年生が電動工具の基礎の実習を行いました。
この授業は、建築学生にとっては、これから始まる大工合宿に向けての基本的な道具の使い方を学ぶ場であり、木工専攻の学生にとっても、これから始まる本格的な製作実習に向けての大切な学びになります。まずは安全に。そして、精度と強度を得るために必要な作業のポイントについて学んでいきます。
この授業の中で電動工具10種類、木工機械1種類についてレクチャーを行います。
- 丸ノコ
- スライド丸ノコ
- ジグソー
- インパクトドライバ
- ドライバドリル
- 電気ドリル
- トリマー
- ビスケットジョインター
- ディスクサンダー
- オビタルサンダー
- ボール盤(木工機械)
これに、それぞれの電動工具で扱う刃物やビス、サンドペーパーなど先端工具や副資材の扱いなどにも触れますので、おぼえる内容は、けっこうたくさんになります。
授業の1日目は座学的な解説も多いのですが、まずはたくさん機械に触って、機械に慣れることや、機械の仕組みを体感しながら覚えていきます。1つ1つの機械に実際に触れながら、どんなところに危険があって。どんなところを注意して扱う必要があるのかを学んでいきます。
インパクトドライバとドライバドリルは何が違うの?一見似ていて、同じ作業に使える電動工具もあり、初めてだと使い分けが分かりにくい道具についても違いを体験しながら学んでいきます。
実習の2日目は、製作課題として、箱型の棚を製作します。
至ってシンプルな形でありながら、思い通りの精度を出すのはなかなか難しく、学生達は苦労をしていました。
それでも、実際に製作に入ってくると、表情の中に笑顔が増えてきます。
安全に、精度よく作ることはとても大切ですが、まずは「作る楽しさ」を一緒に感じてもらうことも、これからもの作りを生業にしていくには大事なことです。ガチガチに緊張するよりも、適度にリラックスした方が安全に機械を使うことができます。
2日間の実習だけでは、全ての作業をマスターするというところまでは到底いきません。でも、皆さん無事に課題作品を作ることができ、まずは基本を知るという、もの作りのスタートラインに立つことができたと思います。
次は皆さんが設計した建物や家具など、自分のもの作りを進めていく中で、色々な道具の使い方をマスターしていって下さい。わからないときは引き続き、いつでも質問しに来て下さい。
みなさん、お疲れさまでした!
木工専攻 准教授
前野 健