活動報告
最近の活動
月別アーカイブ
2023年12月12日(火)

伏図を描けるようになろう「構造設計製図・木拾い術」

アカデミーの建築専攻を卒業するまでに絶対に身につけて欲しいスキルの一つが
「伏図を描けるようになること」です。

「伏図」というのは骨組みの図面のこと。
骨組み(構造躯体)が木で出来ている建物のことを木造建築といいます。
ですので骨組みの設計は大切ですね。
というか、木造建築の設計は伏図が肝と言っても過言ではないのです。

地震に強く、長く使える建物を、適正なコストでつくるには、
木の性質はもちろん流通や加工のことも知らないといけません。

講義資料木材の規格から設計する

講義資料製材寸法

まず少し講義をしてから、すぐに、自分たちの設計している自力建設の骨組みを題材に実習をします。学びは、実感が伴うと、よく身につきます。下の伏図は、今年の棟梁、三輪さんのコンペ案を教員が「小屋伏図」にしたもの。この図面から、木が何本必要か拾い上げる練習をします。3m、4mの規格寸法で買うとどのくらい余ってしまうのか、自分の設計を理解していきます。

今年の自力建設は……学内にある材積より、かなり多い設計ということがわかりました。


学生案小屋伏図

また、他の人が設計した建物や図面のない古民家の骨組みでも、伏図にして理解することが、改修設計の第一歩です。

今回は郡上市Kさんのお宅に伺わせていただき実測させてもらうことに。
午前中は、辻先生の「環境性能設計」の授業で気密測定をし、午後はKさんの家の「天井伏図」を描きました。
Kさんの家は「真壁」の家なので、上を見れば梁が見えます。
見たまま図面にすることを建築では「実測野帳を採る」と言うのですが、
ただ見ているだけでは意識に入ってこないことも、描くことで格段に理解が進みます。
構造材がどのように組まれているのか意識しながら描いていると、必要なところに必要な部材があることがわかり、腑に落ちると同時に自分のスキルになっていくのです。

建築は、すでに建っているものを注意深く観察することで学ぶことができる実学です。

コバケンハウスの実測2

コバケンハウスの実測3

コバケンハウス実測天井伏図

1.5時間の短い間でしたが、最低限の梁は確認して図面にできました。気になった細かなところも描き込んでいます。
こういった実践の機会が多く取れるのもアカデミーの特徴ですね。

自信を持って伏図を描けるように、卒業までまだまだ描いていきたいところです。

 

建築教員:松井匠