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2016年12月15日(木)

揖斐川流域をめぐる旅②~中下流フィールド実習

「里山インキュベーターいびがわ2016」年間講座では、8月の上流域フィールド実習に続いて、11月26~27日に中下流域フィールド実習を行いました。この講座の目的は、農山村(里山)で起業しようとする人たちに揖斐川流域の地勢と地域資源を知ってもらい、流域各地で既に特徴ある生業を営む人たちに出会うことで、自らの起業・移住への思いを高めてもらうことにあります。

今回は、中流域の垂井町を出発点に河口部の三重県桑名市まで約50㎞を旅しました。案内役は、共催団体であるNPO法人泉京・垂井の副代表である神田浩史さん。このエリアでの活動歴20年で培った豊富な人的ネットワークに加えて、大学や途上国支援の業務で河川土木を専門としていたので、地形・地質・治水工法の解説に加えて国内外の川と暮らす人々の生活文化にも話が及び、充実した内容になりました。

以下、コース概要に添って報告をします。朝10時に垂井駅集合して事前説明。

 

垂井町「半兵衛の里」では、扇状地の農地で穫れる多種類の野菜直売所と、養豚農家が直営するお惣菜屋さんが人気です。

 

垂井の湧水文化を探訪。裏通りにも沢山の湧水スポットと、それを守る生活文化がありました。

 

輪之内町「エコドーム」の管理運営を受託するNPO法人ピープルズコミュニティは、町内の家庭生ゴミをすべて回収し、堆肥化して農家や家庭菜園に還元しています。

 

河口部まで走り、四日市港の船員会館に宿泊。参加者スタッフが膝を交えて深夜まで語り合いました。

 

揖斐川河口にある桑名市の赤須賀漁港を訪問。「はまぐりプラザ」には漁協直営のレストランと汽水域漁業の展示があります。

 

NPO法人三重県自然環境保全センターは鈴鹿山系のカモシカ保護活動に始まり、現在は県立自然公園の指定管理業務や地域ブランド化の活動にも取り組んでいます。

 

桑名市長島町「輪中の郷」で、江戸~明治~昭和に至る治水の歴史を知り、河川土木の恩人ヨハネス・デ・レーケの事蹟も学びました。

 

帰路に長良川河口堰も遠望しつつ垂井駅まで走り、夕方に解散しました。

 

参加者の皆さん泉京・垂井の皆さんお疲れさまでした。各地で出会った起業者の皆さんは、自分の根っこをしっかり持ち、背伸びせず誠実に仕事を務める方々でした。

残るはあと2回。しっかり締めくくりましょう。

 

担当教員  嵯峨創平(揖斐川町駐在)