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2018年10月24日(水)

スイス チューリッヒ工科大学から学生が来校

チューリッヒ工科大学 建築学部の修士課程に「建築のふるまい学」というプログラムがあります。これは、暮らし、自然、知恵、職人的技術、地域資源などの関係を再構築し建築デザインを考えていくものです。毎年様々なテーマを切り口に進めているようで、今年度は地域資源としての木材がキーワードとなったようです。

今年の舞台は、日本においても森林面積が大きく、林業や木材の活用においても特徴のある岐阜県となりました。

飛騨地域(飛騨市、高山市)と東濃地域(白川町、東白川村、中津川市加子母)をケーススタディに建築設計課題に取り組みながら、それぞれの関係性を考えていくことになります。

そのリサーチ、フィールドワークの一環で、本学に来校されました。

学生20名、教員4名の大所帯です。

まずは、私から日本の木造建築関係の現状と課題、地域材を活用した建築事例の紹介を行い、特に日本において重要な、地震、台風、防火、腐朽、蟻害対策についての重要性を伝えました。

続いては、杉本先生から岐阜県の森林や林業についてのレクチャーがあり、立体地形図を見ながら、特徴的な岐阜県の起伏や断層、岐阜県の人工林の木材の特徴を確認していきます。また、近年の製材所の減少数や立米単価など、設計を考えるにあたっての与条件を整理しました。

レクチャー後も活発な質問が飛びかい、まさに計画に入っている真剣さを感じます。

その後は、アカデミー校舎をひと回りして、大規模木造の構造や防火の考え方や経年変化等見ていただきました。

秋晴れの気持ちい天気のなか、緑豊かな校内を歩き、気分がリフレッシュできたのではと思います。

休む間もなくバスに乗って、次の目的地の白川町に向かって出発していきました。

どんな設計案が出てくるのか、非常に楽しみです。

准教授 辻充孝