活動報告
2019年12月04日(水)

2019 ドイツ森林環境教育 視察報告その5「森の団体向けプログラム」

シュトゥットガルトの森林総合教育施設ハウス・デス・バルデス(Haus des Waldes)で実施された団体向けプログラムを見学する機会に恵まれました。

朝一番、30人程の小学5年生の団体が「生物」の授業の一環としてプログラムを受けにやってきました。この日はスタッフのステファンが担当です。フォレスターであり、ハンターでもあるステファンはいつも愛犬を連れて仕事をしています。今日は「森の動物」がテーマ。部屋の中で輪になり、一方的な説明ではなく、子どもらとやりとりしながら、そして動物の糞や羽根、食痕などの痕跡を見ながら、見事な運びで話が進みます。

そしていよいよ森に入ってチームに分かれての痕迹探しです。子供達は目をキラキラさせて森の中で痕跡を探します。そしてそのついでにカエルやカタツムリやキノコやいろんなものも見つけます。

20分ほどしてからでしょうか、子どもたちを集め、それぞれ見つけてきたものを一つずつ手に取りながらステファンが説明をしてくれます。動物自体はなかなか見えませんが、痕跡は驚くほどいろんなものが見つかることに気づきます。

今までそれが痕跡だとは気づかなかったものまであります。最後は部屋に戻ってのふりかえり、先ほど見つけたものと話をつなげながら、さらなる資料や現物を紹介したりしながらまとめをしていきました。

森の中での経験値からか、圧倒的な雰囲気のあるステファンは聴くひとを魅了します。プログラムもさることながら、彼自身の魅力がとても印象的でした。森林教育指導者を育成していく身としては、やはり森の中での経験を学生にどれだけさせてやれるかが、ステファンのような指導者になれるかどうかを決めていくんだろうなぁと思いました。

午後は女性フォレスター、ヒルデさんの幼児向けプログラムの見学です。Haus des Waldes では既存の幼稚園の森林体験プログラムも用意しています。今回見学したのは、年4回Haus des Waldesのプログラムを活用する地域の幼稚園でした。一般的な森のようちえんとは違い、ある程度計画されたプログラムと自由な時間とのコンビネーションで構成されたプログラムでした。まずはハンターが狩りで使うホルンを途中で鳴らしながらプログラムは進みます。今日のテーマは「リス」。

リスの剥製を触ったり、木の実を探したり、隠したり、リスになりきってゲームをやったり、ジャンプしたり。。そして最後は目を閉じてリスのお話を聞いてみたり。。。ヒルデさんの世界がどんどん広がっていきます。そんな最中、みんなが目を開いた途端なんとホンモノのリスがチラリと現れみんな大喜び!なんともミラクルな時間でした。

Haus des Waldesはほぼ毎日2〜3組の団体がプログラムを体験しにきているそうです。ですから20人スタッフがいてもなかなか手がなりないようです。森林文化アカデミー内にオープン予定の森林総合教育センターもHaus des Waldesに負けずに忙しくなることを目指したいと思います。

そんな話を館長のライヒレさんに言ったら、「うちは30年目にしてやっとこうなったんだよ。焦らずにゆっくりと少しずつやりなさい。」ですって。

まずはじっくりと地に足をつけて少しずつやっていきたいと思います。

なんちゃって先生 萩原ナバ裕作


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