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2017年09月07日(木)

第3回「ぎふ木育指導員養成講座」を開催しました!

 826日(土)、「第3回ぎふ木育指導員養成講座」が岐阜県立森林文化アカデミーを会場として開催されました。

ぎふ「木育カフェ」風景

 「ぎふ木育指導員養成講座」もすでにスタートアップ講座が2回実施され、その中で日本の森林、子育てなどの現状、課題を学び、また、さまざまな実践を行っている現場の見学などを行ってきました。

今回からは木育指導員が今後実際に活動を行ううえでの実践的な学習となります。「ぎふ木育カフェ」というコミュニケーションの手法も体験し、前2回の講座で学んだことを振り返りながら、木育がめざしているもの考えていく場となりました。

 午前は「木工を主とした木育~木でつくることの可能性」というタイトルで松井勅尚先生(岐阜県立森林文化アカデミー教授)に講義していただきました。また、午後からは「ぎふ木育推進員」の方との交流タイムの後、「ぎふ木育カフェ」を実施しました。

 午前に行われた松井先生の講義では、「木育のあり方の多様性」と保育園の現場での「木工を主とした木育」の実践を通して見えてきた子どもたちの変化といった話がありました。この中で

「森を舞台とした木育(森の幼稚園)」

「暮らしを舞台とした木育(木でつくり・つかう)」

という木育の捉え方の提示がありました。「方法は違ってもどちらも目指すところは共通している」という見方は、今後木育をすすめていく上で、非常に重要な部分であると感じました。

 また、林野庁補助事業として2010~2012年まで実践されたモデル保育園での「木工を主とした木育」では、次の五つの力が3年間の結果として育まれたとのことでした。

1.木と樹のつながりを感じる力

2.ものを大切にする力

3.工夫する力

4.根気ややる気

5.協力する心、気づかう心

 単なる3時間程度の箸づくり教室では、その箸がたとえ木であっても、1や2は育ちにくいようです。使う木の生きた姿に触れ、自分で使うものを1ヶ月もかけ苦労して自分でつくる体験を通して1,2が育ってくるのでしょう。木工を木育の取り組みへと大きく転換したとのことでした。

 そして、4歳児が自分たちで作った箸を給食で使うことにより、「子どもたちが箸をかんだり、落としたりしなくなり、食事の時間をとても大切にするようになりました。」という保育園の先生方からの報告があったそうです。こういった実践がやがて木と樹のつながりを感じる力を育てる原動力になっていくことでしょう。

 自分で使う木の箸を自分でつくることが、私たちの生活と森を結びつけるきっかけとなり、木育の成果が私たちの日常生活をもう一度見直すことを促してくれる日がいつかは訪れることでしょう。

「ままごとあそび」教材

自作の箸で給食を食べる4歳児

 

この松井先生の講義で、一回目二回目でのいろいろな方の講義や見学を通して入ってきた情報や感じたことを、整理して捉えることができたと感じた人も多かっただろうと思います。

 

 午後からは、「ぎふ木育推進員」さんとの交流を行いました。当日、入江さん、横井さん、木村さんの3名のぎふ木育推進員さんには、教材や自身の木の作品などを展示していただき、普段の活動や、展示してあるものについての説明をしていただきました。参加者は、展示していただいたものや推進員さんのはなしに興味深そうに耳を傾けていました。

自作の鳴子教材を振るぎふ木育推進員の入江さん

 

自作のブローチをつけた、新しいぎふ木育推進員の木村さん

 

美濃市に納品する積み木「つみあゆ」について説明する、ぎふ木育推進員の横井さん

 

 引き続き、「ぎふ木育カフェ」の体験に取り組みました。これは、数人のグループを複数作り、作業をしながら各グループが同じテーマに沿って20分程度話し合い、グループを変えながら次のテーマで話ををすることを繰りかえす、という話し合いの手法を採用していました。 

この方法は、アニータ・ブラウン氏とディビット・アイザック氏によって開発された「ワールドカフェ」という方法をヒントに松井先生が開発されたプログラムです。この日は木のボタンをサンドペーパーで仕上げながら、次の3つのテーマで話し合いました。

1回目 最近のマイブーム

2回目 この夏の木育体験

3回目 木育指導員養成講座を受けきた中で印象に残ったものは?その理由?

木育カフェの講師をつとめたクリエーター科2年の吉田さん

 

 4人ずつ4つのグループに分かれ、話し合いはスタートしました。

1,2回目は、2回の講座を通して互いにまったく知らない間柄ではなかったのですが、改めて「自分のことを相手に伝えよう。」また、「相手のことをもっと知りたい。」という思いで話がはずんでいる様子が伝わってきました。年齢、仕事、住んででいるところなど、まったく違った環境で生活しているからこそ、互いに相手のことを知り、違いを認めつつ共有できる思いをつかもうとしているように感じました。

 3回目は今回のメインテーマです。このあたりになってくると、参加者のみなさんも作業をしながら話すことに慣れてきて、うまくバランスをとりながら、話をすることと、つくることに取り組んでいたように見受けられました。参加者から出た「印象に残った学び」としては、この日の午前の松井先生の講義をあげる人が多かったです。その理由として木でものをつくることと木育がつながっているという考え方が新鮮だったようです。また、日本の森林や木材自給率の現状についても初めて話しを聞く人にとっては非常に驚きだったようです。

ヒノキの枝の輪切りボタンを磨きながらおしゃべり!

 

 木育カフェが終わってからの感想の交流では、「つくりながらの話し合いの方法は話しやすかった」という意見が多く出されました。また、参加した高校生からは、「いろいろな世代の人と話すことができたのがよかった」という感想が出ていたのが印象的でした。

今回の学習で、いま、「木育」がわれわれに投げかけられているのは、「私たちの暮らし方そのものを再び見つめなおす必要がある」というメッセージであるように感じました。

 

クリエーター科1年 宮崎 晋

 

キーワードはダイバーシティとCSV。今回からは本格的にテーマを掘り下げた「体験+講義」が始まり、木でつくることの可能性を2つの事例を通して体感して頂けたようです。4回目は、岐阜県美術館へと会場を移し「ぎふ文化の森と街へのつながり。木から木の家へ、おもちゃへ。」です。 また9月30日の報告をします。

「第2期ぎふ木育指導員養成講座(全8回)」講座主任:松井 勅尚


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