令和元年度 第4回地域森林監理士養成研修を開催しました
岐阜県地域森林監理士養成研修の第4回目となる森林計画の講義を開催しました。
市町村森林整備計画は、市町村における森林づくりのバイブルとして位置づけられています。
1.森林計画制度、森林法令、森林情報の活用の説明等
本日、最初の講師は、林政課 大橋吉隆技術課長補佐兼森林企画係長です。
大橋技術課長補佐から、市町村森林整備計画はそもそもどのような背景から制度として策定されるに至ったか この制度と他の制度との関連について、また、森林計画制度によって定められた森林の将来像について体系的に解説をしていただきました。
2.特徴ある市町村森林整備計画の事例紹介
市町村森林整備計画に独自計画を盛り込んでいる特徴的な事例として、郡上市農林水産部林務課 河本主幹より郡上市森林整備計画について解説していただきました。
郡上市の計画は、市全域の将来の森林資源を見越した山づくり構想を策定しておられ、『森林区分(ゾーニング)』から『森林整備計画』までを一気通貫で体系づけられています。
独自計画の特徴の一つとして、市全域の森林を『経済性』と『安全性』の2つの軸で捉え、『収益性が高い・低い』、『危険性が高い・低い』という軸で森林をゾーニングしておられます。このような特徴的な視点について解説をいただきました。
3.市町村森林整備計画の構想の作成(演習)
大橋技術課長補佐、河本主幹の講義内容を踏まえ、研修生自身の地域で独自計画を盛り込むと仮定した場合、岐阜県地域森林監理士としてどのような提案をするか2つのグループに分かれて検討し、検討結果を発表していただきました。
演習では、①「木材生産林」における広葉樹の活用方針 、②主伐(皆伐等)を行う際の方針・基準・更新の考え方 ③森林配置計画で「環境保全林に区分された奥山」の人工林における針広混交林化(広葉樹林化)を進めるための施業方針 の 3つのテーマから1つをグループごとに選んでいただき、提案内容を検討していただきました。『②の主伐(皆伐等)を行う際の方針・基準・更新の考え方』を選んだグループでは、方針として、森林を用途によって2つにわけ、木材生産林は、主伐後再造林し、環境保全林は択伐ののち針広混交林化することを決め、それぞれ木材生産林と環境保全林を分ける際の基準や、更新の考え方について発表されました。