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2018年03月08日(木)

ドイツ&スイス&イギリス森林教育視察 実況報告①(スイス編)

アカデミーが連携協定を結んでいるロッテンブルク大学。

その大学で教鞭をとっているフックス教授の協力のもと、森に関する教育システムの事例を探るために3月7日からヨーロッパ入りしています。フックス教授は、森林教育の専門家でドイツ各地の森林教育センターに「森林教育ができるフォレスター」を沢山輩出して来たベテランです。

7日初日は、ドイツのおとなり、スイス最大の都市チューリッヒをフックス教授と訪問しました。

ヨーロッパでは、「森林教育」に関する国を超えたネットワークがあり、森林教育に関するフォーラムも毎年開催されているそうです。そこには北欧やヨーロッパ各地の森林教育や環境教育のメンバーが集い、つながり、学びあい、時には互いの国を訪問して研修をしたりもしているそうです。(いつかナバも行こうと思います。。)

今回もそうしたつながりから知り合った団体を一緒に訪問です。

スイス到着初日、空港からまず向かったのはチューリッヒの街中に事務所がある「Silvivaファウンデーション」(https://www.silviva.ch )

自然をベースとした環境教育研修担当者、Johnsonさんからお話を聞きました。

ヨーロッパで起きた酸性雨による森林被害が深刻化したことを受け、30年ほど前に設立された団体(日本で言うとNGO)森林教育や環境教育、持続可能な開発のための教育を普及する団体です。

当初は、一般向けプログラムを実施していましたが、7年ほど前からは「指導者研修」「ネットワークづくり」「教材開発」に活動を絞り始めたそうです。教材開発と言ってもスイスでは、ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏があるので全て3つの言葉の教材が用意されています。(HPもそうなってます)結構大変ですね。。

研修は年間50本程度を実施。指導者研修の主な対象は、学校の教育やフォレスター。研修期間は、4日間程度のものから資格を取れる30日間コースまで、中には2000スイスフラン(24万円程度)程度する研修もあるそうです。(大抵の場合参加費は所属先である学校や会社が負担するそうです)

こうして、研修を受けたフォレスターと学校教員が連携しながら森林教育を広めているそうです。

 

指導者が持ち歩けるタイプの森の中でのアクティビティー集の開発や、各種教材、そして近頃のトレンドから「マインドフルネス(自然の中で自分自身の今ここをじっくりと感じる)」をテーマとしたプログラム集(マインドフルネスは、ロッテンブルクでも取り組んでいるそうです)や、ハンターが子どもたちにハンティングの意味や必要性、自然とのつながりについてを教育できるようなハンターのための環境教育ガイドブックなども開発、出版していました。日本でも真似したいですね。

 

午後は、大都市チューリッヒ近郊にあり自然のままの姿を残す110ヘクタールの森「Sihwald」にあるWildnis parkを訪問。教育担当の、UrsさんとBettinaさんからお話を伺いました。

ここはまさにヨーロッパの「森林教育(Forest Pedagogy)」発祥の地。もともとチューリッヒの市有林でもあったところで、市民の憩いの場でもあったそうです。かつて川を使って木材を運び(やがて鉄道に変わりましたが)ここで加工していた頃の建物も活かされた歴史的な雰囲気もある素敵な場所です。ここではチューリッヒの市民に「森林教育」「この地域の森の自然や、林業の歴史を伝える博物館」そして「この地域に暮す野生動物の展示(動物園)」をしていくことが主な活動です。なのでスタッフも皆さんチューリッヒの市から雇われているという形で働いています。

ここには年間220校以上の学校団体が訪問し、森林教育のプログラムを受けているそうで、地域の学校の子供達は基本的に無料で対応しているそうです。それ以外にも一般向けの自然観察やネイチャークラフトや、お祭りなども実施しているそうです。

ビジターセンターはちょうど改装中(ドイツやスイスの大抵のこうした施設は、冬季は閉鎖してリニューアルしているそうです)でしたが特別に中を見せてもらいました。

中には、この地域の森の生き物たちの展示、そして地域の林業のことを素敵なデザインとハンズオンを意識した形で展示がされていました。

森を自然科学的な視点と、人との関わりの視点とで紹介するあたりが素晴らしいですね。これまたアカデミーでも真似したいところです。

というわけで、到着初日からかなり濃密な体験をさせてもらいました。スイスの次は、ドイツ、イギリスも見にいきます。体力の続く限り(笑)紹介していきたいと思います。毎日結構ハードなスケジュールなのでどれだけ報告できるかは???ではありますが、いずれにしても帰国したら報告会を開こうと思います。みなさん見に来てくださいね。

なんちゃって先生 萩原ナバ裕作

 

 

 


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