授業報告【刃物の研ぎと使用】
クリエーター科1年の共通授業、「刃物の研ぎと使用」の授業報告です。
この授業では、刃物の種類や研ぎ方について学び、実際にいくつかの刃物を研ぐことで、「刃物が切れる」という感覚を体験的に身につけることを目的としています。
クリエーター科の共通授業として位置づけられているのは、どの専攻でも刃物を使用する機会があるためです。
たとえば林業専攻ではナタ、森林環境教育ではアウトドアで使用するナイフ、木造建築ではノミやカンナなど。木工専攻も、もちろん様々な刃物を扱います。
チェンソーや電動工具も、刃を研いで切れる状態を保つという基本は共通しており、「刃物を知る」ということは、どの分野においても非常に大切な学びになります。
授業の最初に研ぐのは包丁です。
おそらく多くの人にとって、最も日常的に触れている刃物ではないでしょうか。学生たちには、自宅で普段使っている包丁を持参してもらい、まずはトマトをカットしてみました。
刃物がよく切れないと、トマトの皮が潰れてしまい、断面もきれいに仕上がりません。
研ぎ方を学んだあと、それぞれが自分の包丁を研ぎ、再びトマトをカットしてみました。
こんなに薄くスライスできた学生も!
研ぐ前と研いだ後でトマトを切って比べてみます。左側が研いだ後、右側が研ぐ前の断面です。その違いは一目瞭然でした。
包丁の次は小刀を研ぎ、小さな木片から「卵」を削り出す実習を行いました。
刃物の持ち方や、いくつかの削り方について説明した後、それぞれが作業を始めました。
どんな卵が仕上がるか、楽しみです。
二日目はナタの研ぎ方について学びました。刃が欠けにくくなるよう、少し丸く鈍角に研ぐことがポイントです。
研ぐことを習慣にすることで、これから使ういろいろな刃物がいつもよく切れる状態になり、どの専攻でも安全に実習ができるようになることを期待しています!
木工専攻 講師
渡辺圭