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2020年08月07日(金)

試験結果はどうたったのか?

みなさん、エンジニア科2年生の最後の植物同定実習であろう記念すべき日が、本日でした。

『森林植物同定実習2』では、林業上重要な樹木と里山の樹木で利用価値のある樹木を約100種類勉強するものです。

 今日は午前中に、JIRIから学校周辺の樹木について説明し、それをサンプリングして、そのあと仲間同士で特徴などを含めて、樹種判別のシェアリングをしました。

 午後14:00からは森の工房内に並べられた針葉樹と広葉樹の見分け試験があります。

 例えば針葉樹なら、ネズコ(クロベ)、ヒノキ、サワラ、イチイ、カヤ、ツガといった感じで並んでいます。ツガは「栂」と書かれ、岐阜県内ではあまり珍重しませんが、京都町屋住宅は「栂普請(とがぶしん)」と言って、ツガで作られた日本建築が最高級品です。そうした樹種の利用も知識として重要です。

 今回は50種を問題にしましたが、なぜか「ブナ」だけ葉がカールしてしまいました。下の写真の右下にあるミズメはしっかりしています。この机は、ブナ、ミズメ、ハルニレ、アキニレ、サワシバ、クマシデ、アカシデ、イヌシデなど、見分けづらい樹木が並んでいました。

 下の写真では、葉裏の確認をしています。針葉樹によっては白色気孔帯が明瞭なもの(ヒノキやサワラ、ツガ)とほとんど分からないもの(ネズコやカヤ、イチイ)があります。

 クリとクヌギ、アベマキは何で見分けるべきなのか? 最初に葉裏、次に鋸歯と、確認手順をしっかり勉強した結果、ほとんどの学生がこれはパス。

 

 

 カエデエリアではヒトツバカエデ、チドリノキ、ハウチワカエデ、コハウチワカエデ、イタヤカエデ、ウリカエデ、ウリハダカエデ、イロハモミジに紛れてウリノキとハリギリが入れてありました。

 さて、肝心の試験結果ですが全員合格ではなく、わずか一人が無念に終わったのです。

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。