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2021年05月19日(水)

【授業】パソコン上で木造建築を揺らす

授業「構造解析」は、コンピュータを利用していろいろな解析を行っています。今日は、パソコン上で木造建築を揺らしてみました。解析ソフトは「Wall stat」を用いています。

中川貴文氏(京都大学 生存圏研究所 生活圏構造機能分野 准教授)が開発した「Wall stat」を用いて、立体構造モデルにおける時刻歴応答計算を研修します。この「Wall stat」は、東京大学をはじめ、独立行政法人 建築研究所や国土交通省 国土技術政策総合研究所にて、実大の振動実験結果との検証がなされてきたソフトウェアであり、木質構造を専門とする多くの研究者・技術者の方々が研究や技術開発などで利用しているものです。「Wall stat」を使うことにより、パソコン上で木造住宅の数値解析モデルを作成し、振動台実験のように地震動を与え、 最先端の計算理論に基づいたシミュレーションを行うことで、変形の大きさ、損傷状況、倒壊の有無を視覚的に確認することが可能となります。さらに、「Wall stat」はフリーに利用できるため、実務者の方々にも導入コストがかからず利用することが可能であるというメリットもあります。中川先生に御了承を得て、森林文化アカデミーの授業で「Wall stat」を利用しています。

木造建築を入力して、その後、解析していきます。
まだ2回目の授業ですが、学生は気になった点についてどんどんパラメータを変更しながら、建物を揺らして、その結果を考察し、それらを自発的に繰り返していました。
2棟並べて表示して、パラメータの違いによって、建物を揺らした結果がどのように変わるのかを検証していました。

wallstat

興味を持ってパソコン上で木造建築を揺らすだけではなく、しっかりとレポートにまとめて提出してくださいね・・・。

教授  小原 勝彦