6 伝統技術
「伝統技術」職人から学び、体験する
森林文化アカデミーでは、昔から生活道具を作るのに使われてきた技術について学び、体験することを重視しています。こうした伝統技術は、地域の森林資源を活用しながら発展してきた、まさに「森林文化」であると言えるためです。
木工専攻では1年次の「伝統技術体験実習」の中で、3つの伝統技術を体験します。まず1年次の夏は「刃物づくり」。岐阜県御嵩町の鍛冶職人を講師に招き、グリーンウッドワークなどに使う両刃のナイフを製作します。鋼材を熱して叩き、ナイフの形に成形して、焼き入れ・焼戻しを行い、刃を研ぎ、柄に差し込み、2日間でナイフに仕上げます。この時、鉄の特性を学んでおくことで、今後、ノミや鉋などの鉄製の道具の取り扱いの際に生かすことができ、道具への造詣を深めることができます。
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1年次の冬には、「竹の利用と製作」の実習があります。工芸素材を収穫するための適切な竹林の管理方法、竹の伐り方を学びます。その後、竹を割って竹ひごを作り、簡単な竹籠を編むまでの一連の作業を体験します。指導に当たるのは竹細工職人として長良川鵜飼の鵜籠を作っているアカデミーの卒業生たちです。木工ではどうしても木を扱うことが中心になりますが、竹も優れた素材であり、持続可能な資源であることを実践を通じて学びます。
1年次末に行われる「曲げ物」の実習では、高山市から伝統工芸士の職人を招き、ヒノキを用いた曲げわっぱ製作を行います。木を曲げるのは極めて合理的な技術で、大がかりな設備も必要なく、実用的な製品を作ることができます。在学中に曲げ物を学んだことで、卒業後に曲げわっぱ製品を作っている卒業生や、曲げ物専門の職人になった卒業生もいます。
2年次の「木材塗装の応用」では、漆芸家を招いて漆の塗り方を学びます。漆は天然の塗料ながら、化学的に作られた合成塗料に劣らない優れた性能を誇り、今も日本の暮らしの中で漆塗りの食器が使われています。また、高山市には国指定の伝統的工芸品である「飛騨春慶」があります。この授業では、授業で作ったお椀や弁当箱の木地に漆を塗り、完成後は毎日の弁当や自宅での食事に使ってもらいます。


伝統技術の継承を志す学生は、春休みや夏休みを利用して県内外の職人や事業所から承諾を得た上で、インターンシップを行うこともできます。 岐阜県は木工の歴史が古く、伝統的なものづくりが盛んな土地です。さまざまな伝統技術に触れ、魅力を感じ、担い手を志してほしいと思います。





