3 架線技術者の育成
高度架線技術者カリキュラム
日本の森林は平坦なところは少なく、急傾斜地が多いのですが、この複数のプロセスの中で、もっと傾斜の影響を受けるのが集材作業です。
木材生産システムは車両系と架線系の大きく2つに大別され、さらに集材距離に応じて
道から約100m以内 スイングヤーダ
道から約100m~約500m タワーヤーダ、自走式搬器
道から約500m以上 集材機
という方法に分けられます。地域によって大きな差があり、ほぼ車両系による木材生産のみの地域もありますが、岐阜県は傾斜が急峻な地域が多く、架線系による搬出が不可です。
そこでアカデミーでは高度架線技術者カリキュラムを新設し、欧州式のタワーヤーダなど新たな架線技術にも対応できる人材を育成します。
■アカデミーで使用する架線系機械
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集材機 |
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機械式のウィンチでワイヤを巻き取り、集材を行う。エンドレスタイラー、ダブルエンドレス、ハイリードなどたくさんの架設方法があり、地形や施業方法によって使い分ける。集材機のサイズは、直引力が1t未満の小型から10t程度の大型まである。アカデミーで所有しているのは1t未満の小型集材機で、使用する主索径は18mm程度、集材距離は300m程度である。一般的に長距離集材になるほど、主索径が大きくなり使用する集材機のサイズも大きくなる。 |
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タワーヤーダ |
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元柱となるタワーを搭載し、自走あるいは牽引して現場に据え付けする。海外製のタワーヤーダは、主索および作業索をクランプできる特殊搬器を使用し、簡易な索張りによって集材を行う。架設にかかる時間が集材機と比較して、少ないのが特徴である。アカデミーで所有するのは、Larix Lamakoというチェコ製のタワーヤーダで、搬器はオーストリアのマイヤーメルンホフ社製のShelpaU3を使用している。集材距離は最大500mで、主索は16mmの圧縮ワイヤを使用している。
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スイングヤーダ |
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建設機械に取り付け、ランニングスカイラインやハイリードなど簡易な索張りにより、集材を行う。最大150m程度の集材が可能。アカデミーで所有するスイングヤーダは、12tベースの建設機械にイワフジ社製のSW302が取り付けられている。 |
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自走式搬器 |
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エンドレスドラムとエンジンを内蔵し、自走可能な集材機械。集材機で同様の索張りを行う場合は、ダブルエンドレス方式で主索およびエンドレス索2本が必要だが、自走式搬器の場合は、主索と走行索の2本で架設できるため、架設にかかる時間が少ないのが特徴。アカデミーで所有する自走式搬器BCR-130Bで、主索直径は20mmを使用している。
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■アカデミーでの架設履歴
2026年3月 集材機架設方式:ダブルエンドレス関連授業:架線応用 支間水平距離:240.5m 高低差:69.4m 主索:16mm(圧縮ワイヤ)
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2026年3月 タワーヤーダ関連授業:架線応用 支間水平距離:355m 高低差:139m 主索:16mm(圧縮ワイヤ) |
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2025年12月 自走式搬器(BCR130B)関連授業:林業架線、架線応用 支間水平距離:394m 高低差:125m 主索:20mm |
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