森林環境教育専攻
卒業生の進路

今井 英里(いまい えり)

プロフィール

岐阜県美濃加茂市出身
大学卒業後、公立園の保育士になる。公立園で里山保育を始めた頃、森林文化アカデミーの存在を知って入学。在学中は幼児向け自然体験活動サポート、小学生向けキャンプなどを経験する。

卒業後は美濃加茂市立山之上こども園に勤務。
園舎裏にある里山をフィールドに保育を展開、アカデミーで学んだスキルを活かし、日々子どもたちとの里山時間を楽しんでいる。その他に他園の里山保育サポートや保育士向け研修なども行う。

アカデミーに入学を決めたキッカケ

もともと保育士をしていて、勤務園で地域の里山をフィールドにした里山保育を始めた頃、そのサポートにナバさんが来て、子どもたちと里山で遊んでくれました。
その時の子どもたちの楽しそうな表情もですが、焚火やロープワークといったアウトドアスキルや環境の作り方、子どもとの関わり方などにとても衝撃を受け、
私もこんなスキルを身につければ楽しい里山保育ができるようになるかも!?と思い、アカデミーへの入学を考えるようになりました。
同じ頃、美濃加茂市とアカデミーで連携協定が結ばれ、入学支援制度ができたのもアカデミー入学を決める大きな後押しとなりました。

アカデミーの学生生活で印象に残ったこと

授業がとにかく実践的!!授業と聞くと教室での講義スタイルが一般的ですが、専攻授業ではそのスタイルの授業がほぼなかったです。
保育園、小学校、キャンプ、ワークショップ、フェスなどなど…毎日どこかに出掛けて実践を繰り返していました。
出掛ける先も県内だけでなく、全国、はたまた海外(ドイツ・スウェーデンへの研修)にまで行きました。
今まで保育現場しか知らなかった私にとって、様々な場所で様々な人に出会い、ナマの現場を体感できたことは、とても刺激的でした。
また、実践スタイルの授業は自分の力不足を痛感したり、出来た手応えを感じたりと、やってみるからこそわかることが多く、学びが詰まった時間でした。

 

仕事を選んだ理由、今の仕事のやりがい

授業で保育園などにお邪魔したり、森のだんごむし(学内で行われている森のようちえん)で幼児と関わったりするうちに、子どもが好きなこと・保育士という仕事が好きなことに気付きました。
というより、離れたことでその気持ちがより大きくなったように思います。卒業後の進路としてアカデミーで身につけたスキルを活かせる保育の場と考えた時に、入学前に勤務していた園を思い出し、再びお世話になることになりました。

今は園舎の裏にある里山をフィールドに保育を行っています。里山では保育士側から何かをするのではなく、子どもの心の動きに寄り添って過ごすことを意識しながら保育をしています。
バケツがいっぱいになるまでどんぐりを拾ったり、ひたすら泥団子を磨いたり、落ち葉を集めてダイブしたり、ひなたでボーっとしたり…子どもたちと同じ空間・時間を共有する中で気持ちが通じ合った瞬間はなんともいえないうれしさがあります。

また、アカデミー入学前にやってみたいけどできなかったこと(焚火やロープを使ったあそび場づくり等)が、アカデミーでの学びと経験のおかげで自信を持ってできるようになり、
子どもたちと一緒にできることはうれしく楽しいひと時です。

アカデミーの学びで役に立っていること

課題研究で「里山保育士」という保育士モデルを作りました、自然保育を行う園のサポートをしつつ、現場の保育士に向けて、日常の保育を森でやってみる・先生たちが森時間を楽しむといった保育士の意識や考えを変える様々なアプローチを繰り返すことで、自然保育の日常化に近づく手応えを感じました。

現在勤務する園は園舎の裏の里山をフィールドに里山保育をしていますが、保育時間の多くは園舎・園庭で過ごしていました。また、公立園のため異動があり、里山保育を知らない先生が異動してはじめへの保育スタイルに戸惑いや不安を口にすることもありました。

そこで、課題研究で手応えを得たアプローチが役に立ちました。卒業後勤務して3年ほど経ちますが、課題研究で試したアプローチをコツコツ続けてきたことで、里山保育に馴染み楽しんで保育する先生が増え、少しずつ里山で保育する時間も増えてきています。最近では「この園から異動したくない」というほど里山保育にハマった先生も…この言葉はうれしかったです。

今の仕事で意識していること

とにかく自分がゆったり楽しむことです。私がナイフで木を削ったり、箒で落ち葉を集めたりしていると、楽しそうに見えるのか「なにしてるの?」と子どもたちが寄ってきて、自然と輪ができ、一緒に楽しみ始めるんです。以前は子どもを楽しませるためにどう保育しよう?と考えていましたが、そんな場面を何度か経験するうちに、大人(先生)が純粋に楽しんでいる姿を見せるだけでいいんだなと思うようになりました。

しかし、異動したての先生は里山保育に戸惑いや不安を感じるようで、それでは子どもたちも楽しめない!?と思い、最近は焚火を囲んで職員会議をしたり、焚火でホットサンドパーティーやロープワークを覚えてブランコ作りといった内容の職員研修を企画したりもしました。一見遊んでいるようにも見えますが、まずは先生たちが自然の中にいることの心地よさや楽しさを感じることも大切かなと。そんな会議や研修を一番楽しんでいるのは私かもしれませんが…(笑)

まずは、私が楽しむ!そうすれば、周りの先生たちも楽しくなって、その周りの子どもたちも楽しくなって…みんなが楽しく笑顔になれば、いい空間ができるよなぁ~と思ってます。

教員からのコメント

幼児期の体験は人づくりの基礎であり将来の人格形成にまで大きな影響を及ぼします。それほど重要な幼児期の体験を日々応援する重要な役割を担う「里山保育士」は、これからの時代、ますます欠かせない存在となることでしょう。

そんな今井さんがアカデミー在学中に撮影された彼女の里山保育士にかける思いについての動画をご紹介します。興味のある方、ぜひご覧ください。

「里山保育士への道 〜今井英里/美濃加茂市〜」 by  “morinos チャンネル”
https://www.youtube.com/watch?v=_oQ3HhhTmp8