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2016年12月13日(火)

森づくり実習(枝打ち編) 授業風景

12月7、8日、エンジニア科1年生が、「森づくり実習」で枝打ちを学びました。担当は原島先生です。

実習の1日目は、座学からスタート。原島先生から枝打ちの基礎知識、作業手法等について説明を受けます。

枝打ちは、単に枝を落とせば良いというものではありません。枝打ちあとが少しでも早く、きれいに巻き込まれるためには、枝の打ち方、打ち上げ量、実施時期など様々な注意点があります。

また、枝打ちによって、樹木な過剰な成長を抑制し林分のバランスを整えたり、林床の受光量を調整することができるんですね。

座学の後は、郡上市高鷲町に移動しての実習です。実習地は、いつも当学にフィールドを提供いただく山川さんの所有山林。8年生のヒノキ林で、樹高は2~3m、今回が初回枝打ちとのこと。根元から枝がびっしり生えており、実習にはもってこいの良いフィールドです。

今日使う道具は、手ノコです。原島先生から枝打ちの目安や作業上の注意点等の説明を受け、早速作業に取りかかります。とにかく場数を踏んで、手ノコの扱いに慣れ、作業のコツをつかむことを目指します。

 

枝打ちは、下刈りと同様に成果がとてもわかりやすく達成感のある仕事です。作業が進むにつれ、ボサボサだった林がすっきりし、奥まで見通せるようになります。

 

 

  

高鷲町は、県内でも有数の多雪地域です。今回フィールドとなった林分では、何度も雪起こしがおこなわれていました。また、雪害で先折れしたり、剥皮被害を受けた個体もあり、当地での植林の苦労がしのばれます。学生達が、作業をする中で、こうしたことにも気づいてくれているとうれしいです。

 

2日目は、朝から関市洞戸で実習です。実習地は、こちらもいつもフィールドを提供いただく、(株)カネキ木材大野さん所有のヒノキ林。この林分は、樹高が7~10m、胸高直径が10~15cm程度に成長しています。これまでにも枝打ちが行われており、枝は既に手の届かない高さのため、今日は、ラダーやぶり縄といった登攀用具や高枝ノコを併用します。

はじめに、原島先生から、道具の使い方、注意点について説明を受けます。ぶり縄は、入学早々、「林業の道具」の授業で、登り方の体験をしただけ。取り付け方も学生たちの記憶にないはずです。

今日は、そんな道具も使って、高いところに登り、枝打ち作業をこなさなければなりません。説明を聞く表情も(めずらしく?)真剣そのものです。説明を聞いた後は、ぶり縄班、ラダー班、長柄ノコ班に分かれて作業を開始、お昼を挟んで各道具1時間余りの作業となりました。

  

私は、終日ぶり縄班を指導していました。学生たちは作業を続けるうちに高さにも慣れ、ぶり縄の扱い、安全帯付け外しなど一連の動きがスムーズになるなど頼もしい姿を見せてくれました。すべての作業を無事終えることができ、原島先生もほっと一息です。

以上報告は伊佐治でした。